冷え性改善の温活
冷え性にはデメリットばかり
「冷え性」とは、手足や下半身といった体の一部分、または全身が冷たくてつらい症状のこと。冷え性になると、健康、美容、ダイエットにさまざまなデメリットがあります。
健康面
血液やリンパの巡りが悪くなるため、必要な栄養や酸素が全身にいきわたらず疲れやすくなります。また、睡眠の質にも影響します。本来、睡眠時は手や足が暖かくなります。皮膚温度が上がり熱を放散し、深部体温を下げますが冷え性だと寝つきも悪くなってしまいます。
老廃物がたまりやすくなり肩こり、肩こりからくる頭痛などの症状も。人が熟睡するためには手や足の体温が上昇して発熱し、脳の温度をしっかり下げる必要がありますが、冷え性の場合うまくいかず、寝付きも悪くなってしまいます。
対策
ぬるめのお湯にゆっくりお風呂に入る事で血行が良くなり深部体温を上げることができます。
体の中心の体温が血液によって手足に運ばれ放熱されることで、深部体温が下がりやすくなります。
入浴するタイミングは、お布団に入る1時間から2時間前がベストです。
お布団に入る頃に深部体温が下がって寝付きが良くなります。
食生活
食べ過ぎはもちろん、脂肪分の多い食品や塩分、糖分の多い食品の食べ過ぎも冷えの要因になります。たくさんの食べ物を消化するために胃腸に血液が集まると他の場所の血液が少なくなり、胃腸に負担をかけてしまいます。毛細血管にまで血液が届かなくなり全身的に冷えを感じます。
スタイルや健康維持のためにも、栄養バランスのとれた食生活を意識しましょう。
対策
食べ過ぎはもちろん、よく噛んで消化をよくし胃の血液の集中をやわらげる。
体を温める食べ物、人参・生姜・ニラ・大葉・ねぎ・しそ・栗・鮭・海老・黒糖を積極的に摂る。
体を冷やす食べ物、バナナ・柿・なす・きゅうり・れんこん・トマト・あさり・豆腐など。
体を冷やす食べ物も、加熱調理すると体を温める食べ物に変わります。
生の食べ物や冷たい食べ物よりも、ひと手間加えて温活フードにります。野菜は熱を加えるとカサも減るので、一度にたくさん食べられるというメリットがあります。
美容面
血行が悪くなることで、新陳代謝がうまく行われなくなります。肌のターンオーバーが遅れると角質層が厚くなることで顔色が悪くなったり、潤い成分が足りず、たるみやシワ、メラニンがたまることでシミの原因にもつながります。
また体型では老廃物の排出が阻害されると、脂肪細胞と老廃物が混ざり合ったセルライトが生じやすくなると言われています。
セルライトは一度できるとなかなか除去できず、ダイエットやボディメイクの障害となります。
対策
温かい飲み物で体を冷やさない。
冷たい飲み物は内臓を冷やしてしまいます。水分補給は温かい飲み物でとりましょう。中からはもちろん、腹巻やカイロなどで外から温めることも大切です。
自律神経の乱れ
今やどこの家庭や職場にもエアコンが完備され、私たちを取り巻く環境は1年中一定の温度に保たれています。しかし、からだにはもともと外界の温度に対して、自分で体内温度を調整する機能が備わっています。この調整機能が働かない状況が冷え性です。
エアコンに頼りすぎていると、もともと備わっている神経機能が鈍くなり、皮膚から脳に寒いという情報がうまく伝えられなくなってしまいます。
それが続くと自律神経がうまく機能しなくなり、本当に寒いときに体を温めるための血液を循環できなくなり、冷え性という結果になります。
対策
エアコンは部屋全体を温めたり冷やしたりします。
反対に、うちわ、ネッククーラー(冷たい首巻き)、ミニストーブ、腹巻きなどは、体の部分を温めたり冷やしたりします。
このようなものを活用しながら無理のない程度にエアコンを控えることで、体温調節機能も自律神経も鍛えることができて、暑さにも強く、冷え性にもなりにくい状態へと変わっていきます。
薄着や衣類の締め付け
若い女性の間で冷え性が増加した理由としてファッションの変化があげられます。
夏は冷房がきつい電車の中でもおなかを出していたり、ミニスカートやショートパンツの流行で冬でも脚を出していたりなど冷えた外気にさらされる機会が多くなっています。
また、ヒールの高い靴も原因のひとつです。ヒールを履くとつま先が前に詰まってしまい、血行が滞るので、下半身の血行が悪くなり、やはり冷えを助長してしまうのです。
ボディラインに沿った窮屈な服を着ていると、からだ全体が圧迫
対策
なるべく締め付けないものを着たり、腹巻やレッグウォーマーを身に着け温めましょう。
運動不足による筋力低下
男性よりも女性に冷え性の人が多いのは女性は男性よりも筋肉量が少ないためです。とくに脚の筋肉が落ちると、下半身の末端の血液やリンパ液を体の中心に押し出すポンプの力が弱まります。すると冷えた血液がからだの中にも戻っていかなくなり、からだは冷えたままになってしまいます。
対策
いつもより遠いスーパーなどに歩いていく。
自転車やバスを使わず少しでも歩く。
エスカレーターを使わず階段を使う。
ウォーキングなど毎日行うと足腰の筋力を強化でき、下肢の静脈の流れを改善しましょう。
お風呂は湯船につからずシャワーのみ
湯船につかることで免疫、新陳代謝、筋肉をほぐす、関節を本来の場所に戻す、血行をよくする、体温を上げる、といった効果があります。朝のシャワーでシャキッとするのならいいのですが、夜寝る前のシャワーは体温も上がらず免疫も代謝も高まらず、筋肉もほぐれず、血行も良くなりません。
対策
シャワーのみではなく、年中ぬるめの湯船に毎日つかると血行が良くなって体の芯から温まります。
冷え性は、体にさまざまな悪影響を及ぼすので無理のない範囲で改善していきたいですね。